関空影響、沖縄県内5000人 きょうも全便欠航続く 台風21号


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台風21号の影響で大阪行きの便などに影響が出た那覇空港=5日午後3時30分ごろ、那覇空港

 台風21号の影響で閉鎖された関西空港。利用予定を変更し、帰沖した乗客らは一様に疲れた表情を見せた。5日も沖縄県内と結ぶ便が全て欠航するなど、観光客ら県関係者5千人近くに影響が出た。関西空港再開のめどは立っておらず、6日も全便欠航が続く見込みだ。

 出張で京都に行っていた名護市の会社役員・仲村昭輝さん(38)は4日、関西空港までの鉄道が止まったため京都で延泊した。5日に伊丹空港発の便で沖縄に戻った。「電車に乗っていたら閉じ込められていた」と振り返る。京都駅では天井のガラスが割れ落下した。「無事で良かった。何より疲れた」と話した。海外から関西空港経由で4日に帰沖する予定だった名護市の50代女性は、航空会社の手配で福岡で1泊し、5日午後の便で那覇空港へ到着した。「きょうの仕事ができなくなった」と困った表情を見せ、「空港で閉じ込められた人はとても大変だったと思う」と心配した。

 全日空(ANA)は5日、那覇―関西、宮古―関西など14便が欠航。日本トランスオーシャン航空(JTA)も石垣―関西など10便が欠航した。JTAは関西空港の閉鎖に伴い、午後5時20分に那覇から名古屋(中部)に向かう臨時便を設定した。

 関西空港を拠点とするピーチ航空は、機材繰りができなくなった那覇―バンコク便を含む10便が欠航。ジェットスターも2便が欠航した。5日は県内関係で計36便が欠航し、約4800人に影響が出た。

 5日午後7時現在、6日はANA、JTA、ジェットスターで関空便の全便欠航が決まっている。