玉城氏、全て過半数 沖縄県知事選得票・4選挙区で分類 無党派層取り込む


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 9月30日に実施された知事選の候補者別得票数を衆院の県内4小選挙区ごとに集計した。県政与党が推した玉城デニー氏が無党派層の多い衆院1区を含め、全ての選挙区で投票者の過半数を獲得した。政府与党が推した佐喜真淳氏は、保守地盤とされる先島を含む4区で強さを発揮した。

 【1区】

 県内最大票田の那覇市を含む衆院1区では、玉城氏が57・1%(9万5952票)で最多を占め、佐喜真氏よりも16・2ポイント(2万7290票)上回った。那覇市だけを見てもほぼ同様の割合で、玉城氏が57・4%(9万2624票)、佐喜真氏が40・6%(6万5524票)となっている。8市町村のうち、那覇市、座間味村、久米島町の3市町村で玉城氏が最多得票。渡嘉敷村、粟国村、渡名喜村、南・北大東村では佐喜真氏が最多得票だった。

 【2区】

 2区は玉城氏が53・6%(9万8598票)を獲得し、佐喜真氏の44・9%(8万2595票)を8・7ポイント上回った。玉城氏、佐喜真氏ともに同日選の宜野湾市長選とのセット戦術を展開した。玉城氏は2区で最大の票田である浦添市のほか、中頭郡(6町村)で最多得票数だった。佐喜真氏は地元・宜野湾市で玉城氏を4265票上回った。

 【3区】

 3区は玉城氏が54・8%(10万6674票)を得て、43・5%(8万4627票)の佐喜真氏を11・3ポイント引き離した。2月の市長選で、辺野古新基地建設を事実上容認する渡具知武豊市長が誕生した名護市は、玉城氏が1万6796票を獲得し、佐喜真氏の1万5013票を1783票上回った。14市町村中、玉城氏は地盤である沖縄市や地元うるま市など10市町村で佐喜真氏を上回った。佐喜真氏は国頭、東、伊平屋、伊是名村で玉城氏を上回った。

 【4区】

 南部と先島を含む保守地盤の4区では、11市町村のうち、玉城氏が10月14日に市長選がある豊見城市のほか、糸満市、南城市など7市町村で佐喜真氏を上回った。一方、佐喜真氏は自衛隊配備で揺れる石垣市、宮古島市で玉城氏を上回ったほか、与那国町や多良間村でも最多得票数だった。