内定辞退、応募減… 沖縄県内企業の採用状況 9月末でも8割が採用活動継続


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 就職情報サイトを運営する求人おきなわ(那覇市、大里一雄社長)は29日、2019年に大学や専門学校などを卒業予定の新規学卒者に関する「企業の採用活動途中経過調査」の結果を発表した。9月末時点で全体の半数(50.7%)の企業は採用活動が「当初の予定通りには進まなかった」と答えた。主な理由には「(採用)予定数を満たせず」「内定辞退の増加」が17年卒の調査時から増え続けており、「応募者の減少」を挙げる企業もあった。採用活動が長期化し、企業が苦戦している状況が浮き彫りになった。

 調査した8~9月末の時点で、企業の78.9%は採用活動を継続していた。選考解禁月(6月)より前に選考や内定出しを始めても活動を続け、採用活動が長期化している企業が多い傾向だという。

 採用状況で「当初の予定通りに進んだ」と答えた企業は38%にとどまった。採用活動を終えた企業は「予定通りに進んだ」が9割近くを占めた。採用活動を継続する企業で「予定通り進んだ」と回答したのはわずか25%で、予定通りに採用が進まなかったことが活動の継続につながっているとみられる。

 企業は応募者を増やす対策や説明会への集客対策を課題に挙げた。

 求人おきなわの伊計紫穂営業部次長は「求人数が倍増して(応募が)分散化しているという声もある。企業の採用熱はしばらく強いが、学生は広い視野で挑戦してほしい」と話した。

 求人おきなわが「ジョーナビ新卒2019」に掲載する企業を対象に調査し、71社の回答を得た。