沖縄の企業利益ランキング1位は―4年連続で…


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 東京商工リサーチ沖縄支店は3日、2017年度の沖縄県内法人企業利益ランキング(17年4月~18年3月に決算期)を発表した。税引き後の当期利益(純利益)が2千万円以上の企業は前年度比10・3%増の995社となり、9年連続で過去最多を記録した。利益の総額は同16%増の1531億7334万円で4年連続で過去最多を更新した。旺盛な需要を受けて業績を伸ばしている建設業や不動産業などを中心に、好調な県経済を映し出す内容となった。

 1位はサンエーの104億300万円で、4年連続の首位となった。08年の集計開始以降初めて100億円の大台を突破した。2位は3年連続で沖縄セルラー電話、3位には過去最高益を記録した琉球銀行が入った。対象企業の1社当たりの平均利益額は同5・1%増の1億5394万円となった。

 業種別では、建設が326社で全体の32・8%を占めた。利益総額でも建設が215億8829万円で14・1%を占めトップだった。18年3月末の県内許可建設業者4754社のうち6・9%が入った。326社のうち、73・9%の241社が前年度から増益となった。社数の2位は建築設計や測量などを含むその他サービスの89社で、建設資材も73社がランクインするなど、建設需要の拡大が関連業種の利益に大きな好影響を与えていることがうかがえる。利益総額の2位は金融・保険・リースクレジット・証券・信用保証で、強い需要を背景に28社中16社が増益となった運輸が5位に入った。

 前期が黒字で増益した企業は577社で、前期赤字からランク入りした企業70社と合わせた実質増益企業は647社、全体の65%を占めた。減益企業は315社だった。

 集計開始時の08年の対象企業は457社で、10年間で倍以上に増えた。同支店は「県経済の好調さを受けて裾野が広がり、多くの企業に利益が行き渡っている」と分析した。

 同ランキングは、東京商工リサーチ沖縄支店が独自調査に基づいて入手した数値をデータベース化し、直近の決算数値を基に分析した。