首里高に中城御殿道跡 1700年代の古地図裏付け


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発掘調査で明らかになった、道跡と中城御殿の東側の境界となる石積みがあった外壁部分=那覇市首里真和志町の首里高校

 那覇市首里真和志町の首里高校敷地内で進められている文化財発掘調査で、昨年秋に1600年代前半に建設された中城御殿の外壁にあたる石積みと、道跡(みちあと)が見つかった。22日に報道関係者に公開された。道跡は1700年代の「首里古地図」にも描かれており、今回の発掘によりその存在が裏付けられた。

 決め手となったのは、道の表面に石灰岩が敷き詰められていることと、両側に排水溝がみつかったこと。また道跡のそばに屋敷の外壁とみられる石積みが見つかり、中城御殿の東側の端が確認できたという。

 今回、北側の外壁の石積みも見つかっており、県立埋蔵文化財センター調査班の亀島慎吾主任は「詳細な屋敷の範囲が推定できる。いつごろ造られた道なのか調べていきたい」と話した。道跡や石積みは、今後埋め戻して保存する予定。中城御殿は琉球王国の次期国王となる王位継承者が暮らした邸宅で、尚豊王時代に建てられた。

 3月2日に午前10時、午後1時、3時の3回、それぞれ1時間ずつ現地で一般公開する。先着40人で予約が必要。電話予約のみで、2月25~26日午前9時から午後5時まで受け付ける。県立埋蔵文化財センター(電話)098(835)8752まで。