「住民をだますな」 宮古島、陸自式典に市民抗議


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宮古警備隊の隊旗授与式に抗議する市民ら=7日、宮古島市上野野原の宮古島駐屯地正門前

 【宮古島】宮古警備隊の隊旗授与式が沖縄県宮古島市上野野原の宮古島駐屯地で開かれたことを受け、自衛隊配備に反対する市民らが7日、式典に対して抗議した。約40人の市民らが集まり、プラカードを掲げながら同駐屯地に向け「住民をだますな」「宮古を戦場にするな」などとシュプレヒコールを上げた。

 市民らは式典中も会場付近で「ミサイル配備は許さない」「岩屋防衛大臣は謝罪しろ」などと抗議の声を上げ、岩屋毅防衛相の訓示の音声がかき消される場面もあった。

 岩屋防衛相が弾薬を既に搬出したと述べたことを受け、「ミサイル基地いらない宮古島住民連絡会」の仲里成繁代表は「立ち会いを要望していたのに、住民への納得いく説明なしに持ち出した形だ」と批判。今回の事態については「謝罪だけで済まそうとしている態度が不誠実で、本当に国のやることなのか」と怒りを込めた。

 一方、宮古島への自衛隊配備を推進してきた自衛隊配備促進協議会の野津武彦会長は、弾薬保管の問題について「明確な情報がないのでコメントはできない」と述べるにとどめた。参加した式典に関しては「配備促進を主張してきた身からすれば感無量。基本的に防衛省に信頼を置いているので、今後の展開についてもスムーズに進行してほしい」と話した。