ゆいレールが2030年までに3両化へ 輸送力増に向けて県、那覇市、浦添市が方針を決定


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2両編成のゆいレール

 沖縄都市モノレール社と沖縄県、那覇市、浦添市は22日、輸送力増強を検討する会議を開き、2030年までにモノレールの3両編成を目指す方針を決めた。県の調査を基に、現行の2両編成では30年の予測乗客数に対応できないと判断した。3両編成に向け4者は25日にも政府へ支援を要請する。沖縄都市モノレール社は「快適な環境とサービス提供のためにも、30年までには3両化する必要がある。車両編成に必要なホームドアの改築などを早期に進める」との考えを示した。

 19年夏以降に浦添市までの延長区間が開業予定で、20年には那覇空港第2滑走路の利用開始で利用客の大幅な増加が予想される。利用客増加に伴い、沖縄都市モノレール社はこれまで、増便などで対応してきた。同社の担当者は本紙の取材に「延伸後は現行の2両編成で、ダイヤなどを工夫して対応する」と述べた。一方で「運転間隔の短縮には限界がある」と強調し、県庁前駅や那覇空港駅の混雑緩和を課題として挙げた。

 現在の駅舎は3両化に対応可能だが、車両が増えることによるホームドア数の確保が必要となる。今後、県や那覇市、浦添市は改修費などを支援する方針で、車両編成に伴う拡張整備や資金計画など具体的な導入計画を検討する。今年3月に来県した菅義偉官房長官は、モノレールの3両化に向け支援すると明言していた。

 ゆいレールの18年度乗客数は速報値で1900万人を突破し7年連続で過去最多を更新。1日当たりの平均乗客数は5万2355人で、延伸により1日約1万人の増加を見込んでいる。