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テッポウユリが激減 1997年3万本が10輪に 沖縄・名護市の「七曲がり」 樹木繁殖やイノシシが影響か

 【名護】通称「七曲がり」と呼ばれる名護市許田~世冨慶間で、テッポウユリが開花している。26日現在、10輪が国道58号沿いで確認された。1997年の本紙報道によると、かつて3万本が沿道に咲いていたが、2000年代に入り急速に姿を消した。市文化財保存調査委員会委員長の岸本林さん(63)は「国道沿いの樹木が成長、繁殖したことで、影が増え、日光を必要とするユリが根付きにくくなった。イノシシが根を食べていることも影響している」と説明した。


名護の「七曲がり」に咲いたテッポウユリ=24日

 1973年、市花に指定されたテッポウユリは名護のシンボルの一つ。

 岸本さんや市史に掲載された写真などによると、75年の海洋博開催に合わせ、埋め立てにより現在の国道が整備される前、カーブが連なる七曲がり沿いには、段々畑が多くあった。まきや木炭、木材目当ての伐採もあった。現在よりも緑が少なく、テッポウユリが咲いていた。

 岸本さんは「時代の経過とともに段々畑は消えた。現国道の整備で旧道沿いは徐々に手つかずとなり、緑が増えた。ユリが見られなくなったのは、これも自然の流れと言える」と語った。

 市によると、1988年、県補助事業で球根10万個が植栽され、およそ4年間は咲いていた。2002~05年、市単独事業でも植栽した。市民団体が08年に球根7千個を植栽していた。