糸満いじめ訴訟、市側は争う姿勢 賠償請求棄却求める 母親は子のPTSD主張


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 沖縄県糸満市内の小学校でいじめを受けた児童(当時)が心的外傷後ストレス障害(PTSD)になったのは、学校が適切な措置を取らなかったためだとして、児童の母親が糸満市を相手に損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が8日、那覇地裁(山口和宏裁判長)であった。糸満市側は請求棄却を求めた。

 訴状によると、2015年に児童は同学年の男児からいじめを受け、腹痛や吐き気を母親に訴えるなどしたことから、いじめが発覚した。児童はいじめによるPTSDと診断され治療を続けている。中学生になった現在もPTSDが原因で登校を拒否するなどの状態が続いているという。

 糸満市側は当時いじめがあったことを認めたが、母親は学校の対応がずさんだったとして市を相手に民事調停を申し立て、18年1月に不成立となり、今回の提訴となった。