那覇の市場通りアーケード、事業者が再整備を計画


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再整備が計画されている市場中央通りの第1アーケード=23日、那覇市

 第一牧志公設市場の建て替えに伴い、沖縄県那覇市が同市場の周囲3面のアーケードを撤去する件で、その一つである市場中央通り第1アーケードの関係事業者らが同アーケードの再整備に向けて動き始めている。事業者らは4月に「市場中央通りアーケード協議会」を立ち上げた。県外の事例を参考にアーケードのデザインや管理手法などについて勉強会を重ね、2019年度内に基本計画をまとめる。新たな同市場が完成する22年度のアーケード完成を目指している。

 一方、市はアーケード設置に対する補助事業や設置基準をつくる方針だ。

 第1アーケードは同通りの入り口から約50メートルの区間で、第一牧志公設市場と水上店舗に接している。勉強会と計画づくりの費用は市頑張るマチグヮー等支援基金の活用を申請している。

 第一牧志公設市場建て替えに伴い撤去されるアーケード以外にも、中心商店街のアーケードは老朽化が進んでいる。市場中央通りアーケード協議会事務局の宇田智子さんは「他の通り会がアーケードを再整備する際のモデルになれたらいい」と話す。

 第一牧志公設市場の建て替えに伴い、市は松尾東線、松尾19号の一部アーケードも撤去する。市は関係事業者に補償を行うが、アーケードの再整備は事業者に判断を委ねている。市によると、両アーケードの関係事業者の意見は現時点でまとまっていない。

 中心商店街のアーケードは1970~80年代、旧ダイエー那覇店(ダイナハ)の開業に危機感を強めた商店街の事業者たちが設置した。建築基準法や消防法などに違反しており、再整備に当たり適法なアーケードに変える必要がある。