「夜間中学に通いたい」希望者は55人 那覇市が希望者最多10人で設置検討へ 県教育庁のニーズ調査結果


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 沖縄県教育庁が2018年度に行った夜間中学設置に関するニーズ調査で、通学を希望する夜間中学の対象者は県全体で55人だった。県教育庁義務教育課は「この調査では55人が確認されたが、夜間中学設置の動きが本格的になれば、希望者がもっと増えるのではないか」とみている。

 市町村別にみると那覇市が10人と最も多かった。次いで沖縄市と浦添市がそれぞれ6人。20日の那覇市議会6月定例会一般質問で奥間朝順学校教育部長は「那覇市でも(設置)できないか検討する」と述べた。小波津潮市議(なは立志会)への答弁。県教育庁の調査は日本語版、他言語版など4種類、計2万6660件の調査票を関係機関などに送った。有効回答数は3434件。

 通学を希望する夜間中学対象者55人の年齢構成は60代以上が14人と最も多く、10代12人、40代10人と続いた。回答者の周囲にいる「夜間中学に通わせたい人」は410人。このうち、名前などが記入され個人が確認できるのは128人で、市町村別に見ると那覇市が最多の28人だった。

 国は教育機会確保法に基づき、全都道府県への夜間中学設置を推進している。県教育庁の公立中学校夜間学級等設置検討委員会は、調査結果を踏まえて夜間中学の設置主体や在り方などを検討していく。