安里氏、高良氏が第一声 参院選スタート


この記事を書いた人 問山栄恵
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 任期満了に伴う第25回参院選が4日、公示された。沖縄選挙区は、県選挙管理委員会の午前8時半の受け付け開始と同時に(届け出順に)新人でシンバホールディングス前会長の安里繁信氏(49)=自民公認、公明、維新推薦、「オール沖縄」勢力が支援する新人で琉球大名誉教授の高良鉄美氏(65)=無所属、新人で福祉施設非常勤職員の磯山秀夫氏(72)=諸派、神奈川県在住=の3氏が立候補を届け出た。選挙戦は安里氏、高良氏による事実上の一騎打ちとなる見通しだ。
 
  同日午前に届け出を終えた安里氏、高良氏の両候補は、支持者らを前に第一声を上げ、21日の投開票に向けた選挙戦をスタートさせた。期日前投票は5日から始まる。
 
  安里氏は午前8時半、浦添市の大平交差点で出陣式を開いた。安里氏は第一声で「私は政府の代弁者として国会にいくつもりはない。沖縄のプライドをかけて沖縄県民の思いに応えていくにも沖縄の声を政権のど真ん中にぶつけていく。令和の最初の選挙から我々の新しい沖縄の政治をつくっていこう」と訴えた。
 
  高良氏は午前10時、名護市の瀬嵩の浜で出発式を開いた。高良氏は第一声で「糸数慶子さんの『平和の一議席』を守り抜くのが私の使命だ。今回の選挙の最大の争点は辺野古新基地建設問題だ。わたしは辺野古の海を埋め立てるのを絶対に許せない。国政の場で安倍政権と対峙ししっかり訴えていく」と強調した。
 
  参院選は昨年9月の知事選後、初の全県選挙で、令和最初の国政選挙となる。米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設の是非や、沖縄の日本復帰から半世紀に差し掛かる沖縄振興の新たな制度設計、子どもの貧困問題などを争点に、激しい前哨戦が繰り広げられてきた。沖縄選挙区の結果は玉城デニー知事の県政運営や来年の県議選に大きく影響を与えそうだ。【琉球新報電子版】

参院選が公示され第一声を上げる(左から)安里繁信氏、高良鉄美氏