一糸乱れぬ演技に拍手 全島エイサーの大トリの園田青年会 創立60年


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大太鼓や締め太鼓の力強いばちさばきで会場を盛り上げる大トリの沖縄市園田青年会

 司会がその名を告げると、会場はこの日一番の熱気に包まれた。第64回沖縄全島エイサーまつり最終日の大トリを務めたのは、今年で創立60周年を迎えた沖縄市園田青年会。旧越来村西里集落のヤキマージエイサーを起源に持つ園田のエイサーは、大トリにふさわしい圧巻の演舞を披露し、会場全体にその迫力をとどろかせた。

 今年は澤岻幸一郎会長(27)はじめ総勢約90人が出演。2年ぶりの大役を担った。大太鼓や締め太鼓の力強いばちさばき、勇ましい男踊り、優雅で柔らかな女踊り。

 一糸乱れぬ息の合った隊列からは大トリを務めることへの責任感と、この日に合わせ積み上げてきた練習の成果が感じられた。

 「イーヤーサーサ」。勇壮に舞う一人一人の表情には、園田青年会としての誇りが垣間見えた。終了後には万雷の拍手が沸き起こり、歓声が鳴り響いた。「歴代の先輩らが築き上げてきた伝統を守りつつ、新しいものをつくっていきたい」と意気込んでいた澤岻会長。演舞後は「大トリを務められて光栄だ。みんなが団結していたからこそ、うまくいった」と話し、息を弾ませた。