LGBT施策「必要」7割  県内市町村調査 パートナー制は7自治体検討


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 琉球新報は30日までに、県内全41市町村を対象にLGBTなど性的少数者に関するアンケートを実施した。性的少数者に関する施策、行政サービスの必要性について「感じる」「ある程度感じる」との回答が合わせて28自治体(68・3%)となり、全市町村の約7割となった。那覇市が導入する同性パートナーシップについては石垣、浦添、糸満、豊見城、西原、恩納、粟国の7市町村が「検討している」と答えた。県内自治体で関心が高まっている様子がうかがえる。

 施策、行政サービスの必要性について「感じる」と回答したのは那覇など8自治体。「ある程度感じる」が20自治体(48・8%)で最も多かった。「あまり感じない」は8自治体、「感じない」も1自治体あった。

 同性愛者ら戸籍上の性別が同一のカップルを結婚相当の関係と認める同性パートナーシップ制度は那覇市が2016年7月、県内の自治体で初めて導入している。同性パートナーシップ制度の導入については、これまでに導入検討を進めていることが分かっている浦添市を含めて7市町村が「検討している」と回答した。ただ、今回新たに判明した6市町村の検討状況には濃淡があった。同性パートナーシップ制度導入に関する質問には「分からない」との回答が最も多く25自治体(61%)に達したが、その中には「今後、検討予定」(東村)「近隣市町村の動向を見ながら、今後検討したい」(北中城村)と前向き姿勢を示す自治体もあった。

 同性パートナーシップ制度以外の施策、行政サービスについては、7自治体が「検討している」、9自治体が「要望があれば検討したい」と答えた。

 調査はアンケート用紙を8月19日に全市町村にファクシミリで送付して実施し、回答を得た。