DV被害者の住所を元夫に漏らす 宜野湾市は女性に謝罪、慰謝料支払いへ


社会
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宜野湾市役所

 【宜野湾】宜野湾市が福祉サービスの支給決定を通知する際、ドメスティックバイオレンス(DV)が原因で離婚した市内女性の転居先を元夫に誤って送っていたことが30日、分かった。市担当者のミスによるもの。市は女性に謝罪し、新たな転居先への引っ越し費と慰謝料として賠償金98万5418円を提示し、7月5日に和解した。

 市によると、女性はDV被害の支援対象者。担当者が4月3日、本来は女性と元夫で分けて送る通知書を同封して送付。前担当者の引き継ぎが十分でなく、支援対象者のチェックが十分でなかったという。通知が届いた元夫が女性に連絡。驚いた女性が4月19日に市へ問い合わせ発覚した。女性に被害はなく、現在は新たな転居先にいるという。

 市は賠償金支払いの専決処分の承認を求める案を、市議会9月定例会に提出する。市福祉推進部の宮城葉子次長は「チェック体制を二重、三重にし、二度と起こらないよう事務を徹底したい」と述べた。