社会

性別適合手術は6年で95件 沖縄県内病院 FTMが85% 公的保険適用は13件

 沖縄県立中部病院に2014年1月設立された性同一性障害(GID)医療班によるSRS(性別適合手術)の実績が今年9月24日までの約5年9カ月で、95件となったことが25日分かった。内訳は体が女性・心は男性(FTM)手術が81件(85%)、体が男性・心が女性(MTF)手術が14件(15%)だった。昨年4月から始まったSRSへの公的医療保険適用の実例は13件あった。

 10月13日のSRSに関する講演会開催を前に、同院おきなわジェンダーセンターが現状を説明した。

 SRSは「心の性」と「体の性」を合わせるため子宮や精巣を摘出するなどの手術で、GID学会の認定医療機関は九州で中部病院のみ。同センターの親富祖勝己センター長は「徐々に手術を受ける人が増えてきている」と認知度の向上を実感する。

 海外での手術を選択する人もいる中、術後ケアも含め、今後も性同一性障害の悩みを抱える人にとって医療環境を提供する仕組みが期待される。診察に訪れた患者総数は150人で、手術の可否を判断するSRS適応判定会議を受けたのは95人だった。保険適用は全て乳房切除のみの手術だった。

 SRSに関する講演会は10月13日午後2時から中部病院で開かれる。参加者には運営費として寄付金を募る。医師らがGID診療の現状やSRSの保険適用の課題などについて講話するほか、実際に手術を受けた当事者4人が体験談を語る。今回、性同一性障害への理解を深めてもらうとともに、SRSの現状を知ってもらおうと、当事者だけでなく関心のある人の参加も呼び掛けている。

 同センターの今泉督医師は「海外での手術は内容が分からず術後ケアで対応できない場合がある。昨年保険適用にもなった。実績を含め、現状を知らせながら選択肢を考える機会になると思う」と話した。

 主催者のGID沖縄は「海外での手術後の相談も多い。県内での実績を重ねることで質の高い医療環境の整備につなげたい。SRSへの理解を深める場にしたい。関心のある人は直接会場に足を運んでほしい」と呼び掛けた。問い合わせはinfo@gid-okinawa.com



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