沖縄美ら島財団主催の企画展「沖縄の染と織の至宝―桃原用昇コレクション―」が27日、那覇市おもろまちの県立博物館・美術館で開幕した。入場無料。11月26日まで。元角川書店専務で石垣市出身の桃原用昇さん=東京都=が集めた、八重山とゆかりのある染織家の作品を中心に87点を展示している。桃原さんは2003年に東京で開催された、県指定無形文化財八重山上布保持者で石垣在住の新垣幸子さんの個展で見た作品に感銘を受けたのをきっかけに、20年にわたり100点以上の染織作品を収集している。コレクションは石垣市立八重山博物館に寄贈する予定。
企画展では新垣さんをはじめ鎌倉芳太郎、城間榮喜、平良敏子、玉那覇有公、藤村玲子、宮平初子、與那嶺貞の各氏らの染めや織りの作品を前後期に分けて紹介する。
開会式には桃原さんや沖縄美ら島財団の花城良廣理事長らによるテープカットがあった。関係者ら100人以上が集まり、琉球王朝時代から息づく染織文化の豊かさを実感した。
(小波津智也)