警視正　性的暴行疑い　広島県警逮捕　２０代女性が被害

　広島県警は７日、マッチングアプリで知り合った２０代女性に「実は警察官。売春とかを担当する部署にいる。これは犯罪になる」と言って性的暴行を加えたなどとして、不同意性交や強要の疑いで、自称広島市南区、中国四国管区警察局の警視正岩本幸一容疑者（５８）を逮捕した。当時、階級章の付いた制服を着用し、女性に見せていたという。
　県警によると、岩本容疑者は「女性と会ったことは間違いないが、性交や強要はしていない」と否認。同管区警察局によると３月に岡山県警から出向し、管区警察学校で指導部長を務めていた。
　逮捕容疑は９月３０日、広島市中区の宿泊施設で女性に乱暴し、「始末書」と題した書類を作成させた上、１０月２日には女性宅付近の歩道で待ち伏せし、女性から携帯電話の番号を聞き出すなどした疑い。２人は９月３０日に初めて会ったという。
　広島県警は社会的地位に基づく影響力を行使して抵抗困難な状態にしたとみて不同意性交容疑を適用した。女性から１０月３日に相談があり、他にも同様の被害があるとみて捜査している。
　同管区警察局の井上克徳監察課長は「職員が逮捕されたことは誠に遺憾で、事実関係を調査の上で厳正に対処する」としている。