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海自でセクハラ処分 防衛監察中、女性隊員被害


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 海上自衛隊で女性隊員へのセクハラ行為があり、上司が不適切な対応をしていた問題で、海自は8日、女性の胸を触るなどしたとして、50代の男性海曹を停職10カ月の懲戒処分にした。女性が拒否したのに海曹との面会を強要して謝罪を受けさせたとして、50代の男性1等海佐を停職3カ月の懲戒処分にした。1佐は、面会強要の理由について「セクハラ問題を海曹に説明すると取り乱したため、収めようとした」と話したという。
 女性は、海自呉地方総監部(広島県呉市)の管内にある部隊で昨年8~12月に被害に遭った。当時は元自衛官五ノ井里奈さんが性被害を訴えたことをきっかけにした全自衛隊を対象とする特別防衛監察の最中だった。女性は「セクハラ行為や上司の対応が許せない」として今年退職した。
 海自によると、当時の指揮官は既に退職しており処分できないが、停職2カ月相当とした。指揮官は給与を返納する意思を示しているという。
 海自の調査では、海曹のセクハラ行為として、執務室や喫煙所で背後から抱きついたり、髪に触れたりするなど4件が確認された。面会の場で、1佐は海曹に「仕事で返してもらいたい」、女性には「楽にしてあげて」などと海曹をかばうような発言をしたという。