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テレビ朝日局員 「忖度があった」 ジャニーズ検証番組


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 旧ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長(2019年死去)による性加害問題を受け、テレビ朝日は12日、検証番組を放送した。計103人の局員、元局員への聞き取り調査を行った結果、編成・制作部門で「(同事務所への)忖度(そんたく)があった」と回答した局員がいたことを明らかにした。
 検証番組では「最大級の配慮は大口の取引先として行っている。忖度はない」(編成部門の局員)といった回答を放送。一方で「他の事務所の男性アイドルグループを出そうとするとジャニーズ事務所が気にするだろうなと忖度した」と答えたプロデューサーもいた。
 喜多川氏のセクハラ行為の真実性を認めた03年の東京高裁判決を報道しなかった理由は「重大な人権侵害行為という認識がとぼしかった」などとするヒアリング結果を伝えた。
 また元アイドルグループ「忍者」の志賀泰伸さんがテレビ朝日のトイレで喜多川氏から性被害を受けたと証言している問題については「30余年が経過したこともあり、事実関係の確認は困難。しかし志賀さんに対し、迅速かつ適正な救済・補償を望んでいる」とした。