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局内で性被害か TBSが報告書 旧ジャニーズ問題


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 TBSホールディングスは26日、旧ジャニーズ事務所創業者のジャニー喜多川氏(2019年死去)による性加害問題を巡り、同事務所との関わりなどを調査した特別調査委員会の報告書の全文を同社公式サイトで公表した。40年前「(喜多川氏から)TBSで性加害に遭った」と訴える元ジャニーズJr.の男性の証言があったと明らかにした。
 報告書によると、証言は調査の過程で判明した。1983年にTBSホール(当時)で、同事務所の非公開オーディションが行われた際に、客席で喜多川氏の隣に座らされ、体を触られる性被害を受けたという。だが、当時の状況を知る関係者が見つからず、詳細は検証できなかったという。
 2009年に公然わいせつ容疑で逮捕された同事務所タレントが釈放された際、編成局の担当者らが事務所関係者の要望に応じて、報道陣に追われるタレントの車を自社の駐車場に招き入れた経緯も記載した。「過剰な便宜供与だった」と指摘した。
 一連の性加害問題を報じるのが遅れた背景について、「編成局など事務所と向き合う部署との関係が念頭にあったのは明らかで、一定の忖度(そんたく)があったと言われても否定できない」とする報道幹部の証言も掲載した。