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検察「類例なき大量殺人」 京アニ青葉被告、後悔も


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 2019年の京都アニメーション放火殺人事件で、殺人罪などに問われた青葉真司被告(45)の裁判員裁判第17回公判が27日、京都地裁で開かれ、検察、弁護側双方が量刑に関わる情状面について冒頭陳述を行った。検察側は「筋違いの恨みによる復讐(ふくしゅう)で、類例なき凄惨(せいさん)な大量放火殺人事件だ」と主張。弁護側は検察側が死刑を求刑する可能性が高いとして、裁判員らに慎重に検討するよう求めた。
 被告人質問も行われ、公判を振り返った被告は「被害者一人一人に生活があり、生きている人だったと痛感した。後悔が山ほど残る事件だ」と述べた。「(京アニに)恨みがあったとはいえ、あまりにも浅はかだった」とも話した。
 9月に始まった公判は最大の争点である刑事責任能力の審理が11月上旬に終了。27日からの量刑に関する審理を踏まえ、12月中に結審する見通しで、公判は最終局面に入った。冒頭陳述は通常1回だが、論点整理のため分けて行われ、今回が3回目。