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「もう犠牲者出すな」 防衛局に即時停止要請


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 鹿児島県屋久島沖で発生した米軍横田基地所属のCV22オスプレイ墜落事故を受けて、辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議と第3次普天間爆音訴訟団は4日、沖縄防衛局に伊藤晋哉局長を訪ね、オスプレイの飛行停止と、米側が停止を拒んだ場合は配備の撤回を要請することを求めた。
 要請では、事故後もオスプレイが県内の市街地上空を飛行していることを批判し「これ以上、命の犠牲を出してはならない。日本政府は、国民の安全、安心を守るために墜落の懸念を抱えたオスプレイの飛行を即時停止すべきだ」として、不具合の原因究明と再発防止策がつくられるまでの全てのオスプレイの飛行停止を米側へ強く要請することを求めた。米側が条約や協定を理由に飛行停止を拒んだ場合は、国民の安全安心を守る立場から主権国家として配備の撤回を要請することも求めた。
 訴訟団の新垣清涼団長は、日頃から沖縄では危険な低空飛行を繰り返していると指摘。「これ以上県民は黙っていられない。CV22は嘉手納に向かう途中で落ちた。もう少し時間がたっていたら沖縄で落ちたかもしれない」として飛行停止を強く求めた。伊藤局長は、米軍側から「日本に配備されている全てのオスプレイは、徹底的かつ慎重な整備と安全点検をした上で運用している」と説明があったとした上で、「現時点で情報提供は十分ではない。具体的な内容についてさらに情報提供を受けて日米間で確認する作業が必要だと思っている」とした。  (沖田有吾)