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「内田洋」で数十年勤務 桐島自称の男 神奈川、長期潜伏か


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 1974~75年に起きた連続企業爆破事件の一つに関与したとして、爆発物取締罰則違反容疑で指名手配されていた過激派「東アジア反日武装戦線」のメンバー桐島聡容疑者(70)を名乗る男が、「内田洋(うちだひろし)」という名前を使い、数十年前から神奈川県藤沢市の工務店で、住み込みで働いていたことが28日、捜査関係者への取材で分かった。
 男は約1年前から胃がんで通院していた。病院でも当初は「ウチダヒロシ」を名乗っていた。捜査関係者などによると、今月、工務店近くの藤沢市の路上でうずくまるほど体調が悪化し、自ら通報して入院。男の救助に携わった近くに住む60代男性は取材に「やせ細っていた」と証言した。
 民間信用調査会社によると、工務店は40年以上前に創業。男が桐島容疑者であれば、偽名で長期にわたって県内に潜伏していた可能性があり、警視庁公安部は経緯や支援者の有無を調べる。