顧客情報流出　容疑で男逮捕　岡山県警　ＮＴＴ元派遣社員

　ＮＴＴ西日本の子会社ＮＴＴビジネスソリューションズ（大阪市）から９００万件を超える顧客情報が流出した事件で、岡山県警は３１日、不正にデータを複製し、名簿業者にメールで送信したとして不正競争防止法違反（営業秘密の領得、開示）の疑いで、子会社に勤務していた元派遣社員景山昌浩容疑者（６３）＝兵庫県芦屋市岩園町＝を逮捕した。
　ＮＴＴ西グループとして過去最大規模となる情報流出。被害は多くの企業や自治体に及んでおり、県警が全容解明に向け捜査を本格化させる。容疑者は持ち出したデータを複数の名簿業者に売却し、２千万円以上を受け取っていたとみられ、県警が手口や流出経路を詳しく調べる方針。
　逮捕容疑は２０２３年１月１７日、勤務していたＮＴＴビジネスソリューションズから、営業秘密に当たる山田養蜂場（岡山県）の顧客の氏名や住所、電話番号など３万２７５９人分のデータを不正にダウンロードして複製し、名簿業者にメールで送信した疑い。３万人を超える名簿を約２万円で販売したとみられる。
　県警によると「全て間違いありません」と容疑を認めている。
　県警は２２年３月、約４００万件が漏えいした可能性がある山田養蜂場から相談を受けていた。