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不凍液、長期投与か 4歳児殺害 母「かわいくない」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 東京都台東区の自宅で昨年3月、次女=当時(4)=に不凍液と抗精神病薬を摂取させて殺害したとして、父親の細谷健一容疑者(43)と母親の志保容疑者(37)が逮捕された事件で、遺体を調べた結果、次女が不凍液を長期間摂取させられた疑いがあることが17日、捜査関係者への取材で分かった。
 志保容疑者が次女美輝ちゃんについて、健一容疑者に「かわいくない」とのメッセージをスマートフォンで複数回送っていたことも判明。警視庁浅草署捜査本部は日常的なネグレクト(育児放棄)があったとみて動機を調べている。
 捜査関係者によると、美輝ちゃんの遺体からは不凍液に含まれる有害物質「エチレングリコール」と抗精神病薬「オランザピン」の成分が検出された。捜査本部は、両親のパソコンやスマホを解析し、事件前の約1年間に、インターネット通販で不凍液と抗精神病薬を購入した履歴を確認。何らかの方法で複数回摂取させ、中毒死させた疑いがある。
 また健一容疑者は逮捕前の警視庁の任意聴取に、美輝ちゃんの異変に気付いたのは昨年3月13日午前6時半ごろと説明。リビングで目を薄く開けたまま横になっていたため、首元に手を当て脈拍を確かめたという。約1時間後、長女が健一容疑者に「(美輝ちゃんの)口元が黄色い」と指摘したが、健一容疑者は長女らと外出した。
 志保容疑者は任意聴取に「(美輝ちゃんが)暑いと言って服を脱いだ」と説明。「起きてこないので確認すると顔面蒼白(そうはく)だった」と話した。