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病越え、17回目の完走 金城さん 「来年もエントリー」


病越え、17回目の完走 金城さん 「来年もエントリー」 くも膜下出血を乗り越えフルマラソンを完走した金城賢二さん=18日、沖縄市の県総合運動公園
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 「昨年8月にくも膜下出血の診断を受けました」。そう語るのは読谷村でスクールバスの運転手を務める金城賢二さん(50)だ。11月の再検査を経て1月30日に「手術の必要なし」の診断を受け、急きょ練習を開始した。2週間で110キロを走ったという。フルマラソンを5時間22分3秒で完走し、秘訣(ひけつ)を聞くと、一言「根性です」と答えた。
 金城さんは8月に手と頭の感覚に違和感を覚え、医療機関からくも膜下出血の診断を受けた。その後11月にも再び診察を受け、1月に手術が必要かどうかの判断を受ける予定だったという。
 これまで、おきなわマラソンで16回フルマラソンの完走経験がある。今年は出られるか分からない状況だったがエントリーをしていた。1月30日の診断結果では手術の必要なしとなり、医師からはマラソンを再開しても問題ないと言われたという。体の調子も良かったため、出走を決めた。
 当日、マラソンの道中は暑さもあり「かなりきつかった」と振り返る。だが、これまでの経験から中間地点まで止まらずに走れば完走できると分かっていたため、計画通りに走り抜くことができたという。
 現在はマラソンでの足の痛み以外に体の不調はなく、1月の診断が出るまで控えていた飲酒についても「徐々になじみの居酒屋に足を運びたい」と笑った。「おきなわマラソンは沿道の声援が一番の魅力だ。来年もエントリーをするつもりだ」と決意している。 (福田修平)