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「質の高い研究が不足」 内閣府 PFASへの意見募集


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 発がん性が指摘されている人体に有害な有機フッ素化合物(PFAS)について、内閣府食品安全委員会がパブリックコメントを募集している。ワーキンググループがまとめた評価書案について科学的な内容に関する意見や情報の提供を呼びかけている。締め切りは3月7日。(3面に関連)
 同委員会は昨年、PFASのワーキンググループを設置し、2月6日の委員会でこれまでの審議について報告があった。審議結果として、海外評価機関の情報から、PFOS、PFOAについて、疫学研究で報告された血清ALT値の増加、血清総コレステロール値の増加、出生時体重の低下、ワクチン接種後の抗体応答の低下との関連は否定できないと評価した。
 ただ、いずれも研究成果が限定的で影響については不明であると判断。現時点では国際的に整合性の取れた健康影響評価が確立されていないと結論づけた。その上で今後の課題として「質の高い研究が不足しており、今後のさらなる知見の集積が期待される」とした。
 意見や情報はメール、ファクス、郵送のいずれかで提出。詳細は内閣府食品安全委員会のホームページから。 (新垣若菜)