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海自隊員 靖国集団参拝 幕僚長「私的」問題視せず


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 海上自衛隊練習艦隊司令部(広島県呉市)の司令官らが遠洋練習航海を前にした研修期間中の昨年5月、制服を着用し東京都千代田区の靖国神社を集団で参拝していたことが20日、防衛省への取材で分かった。海自トップの酒井良海上幕僚長は20日の記者会見で「研修の合間の時間に、個人の自由意思で私的に参拝した。問題視しておらず、調査する方針はない」と述べた。
 同省は1974年の事務次官通達で、宗教の礼拝所を部隊で参拝したり、隊員に参加を強制したりするのを禁じている。今年1月9日には陸上幕僚副長らが靖国神社に集団参拝し、公用車の使用が不適切だったとして計9人が処分された経緯がある。
 防衛省によると、海自の研修は昨年5月17日、165人が参加し、東京・九段下周辺で実施した。酒井氏の説明では、司令官の今野泰樹海将補を含む多くが参拝した。玉串料はまとめて納めたとしている。