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梅雨 降水「平年並みか多い」 沖縄気象台 前線の影響受けやすく


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄気象台は21日、那覇市樋川の那覇第1地方合同庁舎で定例説明会を開いた。本島地方では昨年9月以降少雨が続き水不足が深刻化する中、沖縄地方の5~8月の降水量について梅雨(5~6月)は「平年並みか多い」、夏(6~8月)は「ほぼ平年並み」との見通しを示した。
 気象台によると、温暖化や太平洋東側の海面水温が上昇する「エルニーニョ現象」で気温が高まり、高気圧の張り出しなどの影響で沖縄付近に暖かく湿った空気が流れやすくなると予想。九州・沖縄付近を中心に梅雨前線の活動が活発となる時期があるとみている。
 沖縄地方の降水量は、梅雨の時期と台風の影響を受けやすい8~9月にかけて多い。気象台は、夏に向けて「次第に前線や低気圧の影響を受けやすくなる。その際は降水量が増えることが予想される」と説明した。
 昨秋からの少雨傾向については、高気圧の張り出しによって低気圧や前線の影響を受けにくい状況が続き、昨年9月以降の台風発生が平年より少なかったことも影響したと分析している。
 (小波津智也)