桐島容疑者を書類送検　連続企業爆破　死亡の男と特定

　１９７４～７５年の連続企業爆破事件の一つに関与したとして指名手配されていた過激派「東アジア反日武装戦線」メンバー桐島聡容疑者（７０）を名乗り、今年１月に病死した男について、警視庁公安部は２７日、容疑者と特定し、指名手配容疑を含む五つの事件に関与したとして、爆発物取締罰則違反や殺人未遂の疑いで書類送検した。認否を明らかにしていない。
　男と親族のＤＮＡ型鑑定で「親族関係に矛盾なし」との結果が出ていた。公安部は病院での聴取内容なども踏まえ、本人と判断。約４９年にわたる逃亡生活などを調べる。逃走を支援した人物がいたとの情報は確認されていない。
　公安部は、７５年４月１９日に東京・銀座の韓国産業経済研究所入り口ドア付近を手製の時限爆弾で爆破したとして、同５月に爆発物取締罰則違反容疑で指名手配していた。この事件に加え、同２～４月に間組（現安藤ハザマ）の本社６階と９階、大宮工場と江戸川作業所が爆破された４事件でも同罰則違反容疑で書類送検した。江戸川作業所は殺人未遂容疑も適用した。
　これまで鹿島の工場や間組の京成江戸川橋工事現場の事件にも関与したとして時効成立直前の０４年に書類送検していたが、不起訴となっていた。