沖縄伝統空手の剛柔流を開いた宮城長順(1888~1953)の納骨式が2日、那覇市の琉球識名院で行われた。遺族や会派の関係者ら約30人が一堂に会し、開祖の功績をたたえながら剛柔流のさらなる振興発展を誓った。
宮城長順の墓は浦添市にあったが、老朽化に伴い琉球識名院へ改葬することに。改葬に伴い、空手関連の観光・イベント事業などを展開するアゲシオジャパン(那覇市)を通じて剛柔流各会派の関係者が集まることになった。
この日はあいにくの曇り空。厳粛な雰囲気の中、参列者は引き締まった表情で骨つぼが納められる様子を見詰めた。それぞれ焼香を上げて合掌し、故人をしのびながら剛柔流の過去、現在、未来へ思いを巡らせた。
納骨式の施主で長順の孫に当たる宮城達(とおる)さん(58)=那覇市=は「多くの関係者が集まってくれてとてもうれしい。剛柔流は会派が多いが、心を一つに良い方向へ発展できないか、われわれも努力していきたい」と満足そうに笑顔で話した。アゲシオジャパンの上田健次郎社長も「会派を超え、これだけの人々が集まったことが大変意義深い」と喜んだ。 (小波津智也)