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性被害告発「タブーに光」 米で表彰 五ノ井さんに「勇気賞」


性被害告発「タブーに光」 米で表彰 五ノ井さんに「勇気賞」 「世界の勇気ある女性賞」を贈られた五ノ井里奈さん。ブリンケン米国務長官(右)とバイデン大統領の妻ジルさん(左)から祝福を受けた=4日、ワシントン
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ワシントン共同】陸上自衛隊での性被害を告発し改革につなげたとして、米政府が女性の地位向上に貢献した人を表彰する今年の「世界の勇気ある女性賞」に選ばれた元自衛官の五ノ井里奈さん(24)は4日、ホワイトハウスで授賞式に出席した。8日の国際女性デーを前に式典を主催したブリンケン国務長官とバイデン大統領の妻ジルさんから祝福を受けた。
 五ノ井さんは幼少期から慣れ親しんだ柔道着姿で登壇。一礼し、ブリンケン氏から記念の盾を手渡されると、大勢の外交官や他の受賞者らから拍手が沸いた。
 ブリンケン氏は五ノ井さんが「日本国内のセクハラと闘ってきた」とたたえた。勇気を出して行動を起こすのは簡単なことではないとした上で「女性たちは進歩に向けた最も強力な原動力だ」と指摘した。
 米政府は五ノ井さんについて「日本社会でタブー視されてきた問題に光を当てた。虐待を受けた無数の被害者が沈黙の中で苦しむことなく、自ら声を上げることを後押しした」と評価した。