沖縄県は9日、沖縄・兵庫友愛提携締結50周年記念シンポジウムを那覇市ぶんかテンブス館で開催した。毎年、神戸市内の児童養護施設の子どもたちが沖縄を訪問するプロジェクトを実施している「KOBE三宮・ひと街創り協議会」の久利計一会長が基調講演をした。久利会長は「神戸の未来を担っていく子どもたちの成長に沖縄は欠かせない存在になっている」と語った。
両県は1972年11月3日に「友愛県提携に関する協定書」を締結した。シンポジウムは協定締結50周年を迎えたことから、友好関係の意義とさらなる強化につなげることが狙い。
久利会長は2009年から神戸市内の児童養護施設の子どもたちが沖縄に訪問するプロジェクト「KOBE夢・未来号・沖縄」を実施している。これまで16回実施し、累計で599人になる。
これまで沖縄を訪れた子どもたちの変化について触れ「大人に心を開いてくれなかった子どもたちが信頼を寄せてくれるようになる。沖縄が子どもたちを成長させてくれている」と話した。
児童らは毎年、本部町の八重岳桜の森公園で桜の植樹をしている。その意義について「子どもたちの足跡を残したい。大きくなって恋人や家族ができたときに、沖縄に来て体験を話してほしい」と語った。
(渡真利優人)