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「君たちは」長編アニメ賞 アカデミー賞 「ゴジラ」視覚効果賞


「君たちは」長編アニメ賞 アカデミー賞 「ゴジラ」視覚効果賞 映画「ゴジラ―1・0」の一場面(ⓒ2023 TOHO CO., LTD.)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【ロサンゼルス共同=加藤朗】米映画界最大の祭典、第96回アカデミー賞の発表・授賞式が10日(日本時間11日)、ハリウッドで開かれ、「君たちはどう生きるか」(宮崎駿監督)は長編アニメーション賞、「ゴジラ―1・0(マイナスワン)」(山崎貴監督)が視覚効果賞をそれぞれ受賞した。 (6面に関連)
 宮崎監督作の受賞は2003年の「千と千尋の神隠し」以来21年ぶり2度目。配給元の東宝によると、視覚効果賞はアジアの作品で初めて。
 「君たちは―」の鈴木敏夫プロデューサーは、東京都内で記者会見し「ただただ感謝するばかり。宮崎(監督)は喜んでいた」と語った。
 山崎監督は、受賞時のスピーチで「私にとって、この場所は望むことすら想像しなかった場所でした」と喜びをかみしめた。会見では世界情勢を念頭に「戦争の象徴であり、核兵器の象徴でもあるゴジラを何とか鎮める話。鎮めるという感覚を世界が欲しているのではないか」と述べた。
 「君たちは―」は、戦時中の日本で母を亡くした少年が、アオサギの案内で不思議な世界に迷い込む物語。
 「ゴジラ―1・0」は、1954年に公開された「ゴジラ」(本多猪四郎監督)の70周年記念作。舞台は終戦後の日本。ゴジラが襲来し、元特攻隊員らが立ち向かう。
 日本の作品以外では、原爆開発者の葛藤を描いた「オッペンハイマー」(クリストファー・ノーラン監督)が作品賞や監督賞など計7部門を受賞した。