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【地域振興活動】仲宗根朝治氏 FMよみたん社長、読谷村商工会長 第46回琉球新報活動賞 社会のため情熱一筋 受賞者の足跡紹介


【地域振興活動】仲宗根朝治氏 FMよみたん社長、読谷村商工会長 第46回琉球新報活動賞 社会のため情熱一筋 受賞者の足跡紹介  仲宗根 朝治氏(FMよみたん社長)
この記事を書いた人 Avatar photo 島袋 良太

 琉球新報社は第46回(2023年度)琉球新報活動賞の贈呈式を19日午後6時半から那覇市泉崎の琉球新報ホールで開催する。入場無料、一般参加も受け付ける。祝賀会はない。同賞は「一隅を守り千里を照らす」を基本理念に、社会の一線で活躍する気鋭の個人、団体を顕彰する。今回は社会活動部門でNPO法人こども家庭リソースセンター沖縄(與座初美理事長)、地域振興活動部門で仲宗根朝治氏(FMよみたん社長、読谷村商工会長)、産業活動部門で宮城勝氏(沖坤社長)、文化・芸術活動部門で照屋勇賢氏(芸術家)、出版活動部門で新里堅進氏(漫画家)の1団体4個人に送る。受賞者・団体の功績を紹介する。

地域の話題、幅広く発信

 「これからの20年は地域のために働こう」。23年間務めた旅行会社が倒産し、岐路に立っていた42歳の頃。尊敬する地域の先輩たちの支えもあり、2008年に地元読谷村でコミュニティー放送局「FMよみたん」を立ち上げた。約100人のパーソナリティーが幅広い話題を提供し、村で実施される選挙の速報や動画ニュース配信など、新たな分野にも果敢に挑んできた。

 18年に村商工会長に就任。地域活動が増える中で経済、福祉、教育などさまざまな分野の人と意見を交わすようになり、地域が抱える課題を深く考えるようになった。

 民間企業や行政だけでは解決できない問題に取り組む事業が必要だと感じ、読谷村を拠点に情報発信や地域経済活性化に取り組むNPO法人「いちへき786」を立ち上げた。FMよみたんが実施していたふるさと納税返礼事業を移管するなど、事業の利益を地域に還元する仕組みをつくる。「当時は残り20年と考えていたが、孫も生まれた。この子たちの世代のために、もうちょっと頑張らないと」。奔走する日はしばらく続きそうだ。

 (島袋良太)


 なかそね・ともはる 1965年生まれ、読谷村出身。国際観光学院卒業後、旅行会社勤務。退職後の2008年に地域コミュニティー放送局「FMよみたん」を立ち上げ、社長に就任。ふるさと納税返礼事業も担うNPO法人いちへき786を創立するなど、内外へ読谷村の魅力を発信する。18年に読谷村商工会長に就任し、現在2期目。企業の健康経営や人材育成に取り組んでいる。