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「県民の命を軽視」 中北部住民ら不安と怒り


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【中部・北部】オスプレイが配備されている本島中部の米軍基地の周辺住民や、同機が飛行する北部地域の住民からは、飛行再開に不安の声が上がった。
 宜野湾市新城区に住む仲村春幸さん(81)は「納得はいってないし、納得するための材料も提供されていない。飛行再開は早過ぎる。求めているのは安心して生活できることだ」と話した。
 第3次普天間基地爆音訴訟団の新垣清涼団長は「基地の周辺に住む県民の命を軽く見ているのではないか。けしからん」と憤った。第4次嘉手納爆音訴訟の新川秀清団長は「自国の兵士も、周辺住民の命も軽んじている米軍の体質をあらわにしているのではないか」と批判した。
 米軍機が着陸するヘリパッド・フェニックスに近い名護市辺野古区に住む50代女性は「あの低振動音や爆音がまた再開されると思うと怖い。住宅地の上での訓練はやめてほしい」と求めた。
 2016年にオスプレイが墜落した名護市安部に住む中村吉且さん(72)は「怖い。事故原因の説明も十分にされていない。運用自体やめた方がいい」と話した。
 米軍がパラシュート訓練などを行う伊江島補助飛行場に隣り合う、伊江村真謝区に住む平安山良尚さん(62)は「原因も明らかにしないままに再開するのは、しゃくに障る。ばかにしているのか」と憤った。
 米軍北部訓練場のある東村高江で働く男性(26)は「他のヘリもそうだが、振動で窓が揺れることがある。仕事相手との話が聞こえづらいこともあるので困る」と話した。(金盛文香、島袋良太、金城大樹、武井悠)