有料

「危険が降ってくる」 住民、さらなる事故懸念 説明不十分、憤りと嘆き


「危険が降ってくる」 住民、さらなる事故懸念 説明不十分、憤りと嘆き 離陸するMV22オスプレイ(左)とホバリングする機体=14日午前10時50分、宜野湾市の米軍普天間飛行場(大城直也撮影)
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 米海兵隊が普天間飛行場所属のMV22オスプレイの飛行を再開した14日、宜野湾市やオスプレイの飛行ルート下となる嘉手納町の住民からは、怒りの声や重すぎる基地負担を嘆く声が上がった。
 「沖縄は軽んじられている」。宜野湾市大謝名自治会の眞志喜初枝会長(64)は憤る。「原因をはっきり言っていない。安全性は保証されているのか」。事故を繰り返しても飛び続けるオスプレイに「住民がどんなに言っても飛ぶ」と諦め混じりに語った。
 天久英眞さん(85)=市大謝名区=の自宅。頭上でオスプレイが飛ぶ。「事故原因をしっかり発表しないで飛ばすのは危ない」と語気を強めた。騒音への懸念も再び強まり「日常生活が大変になる」とため息をついた。沖縄戦体験者でもある天久さんは「基地がある所に危険は降ってくる」と基地の存在に不快感を示した。
 嘉手納町屋良に住む喜納源盛さん(65)は、基地から派生する爆音に日常的に悩まされている。「今朝オスプレイが飛んでいるのを見てびっくりした。不安が大きい。飛ばないでほしい」と訴える。
 この日、米軍は嘉手納基地で4カ月連続となるパラシュート降下訓練を実施した。「爆音にしろ何にしろ、基地負担はひどくなっている」と嘆いた。
 (金盛文香、石井恵理菜)