有料

卒業式最中にも騒音 中城・津覇小 「大事な日になぜ」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【中部】卒業式シーズンを迎える中、式典中に米軍機の騒音が響き渡り配慮を求める声があがっている。中城村立津覇小学校の卒業式があった15日、卒業生の合唱や校長あいさつの際に学校上空を米軍機が飛行した。保護者からは「子どもたちにとって大事な日になぜ飛ぶんだ」と困惑する声が聞かれた。沖縄防衛局によると、式典中の午前9時45分ごろと10時10分ごろにMV22オスプレイが1機ずつ、米軍普天間飛行場を離陸した。
 津覇小では32人の卒業生と保護者らが式典に参加。学校関係者によると少なくとも4度、米軍機による騒音が響いた。和智重徳校長は「式の最中は控えてほしかった」と述べた。娘が卒業生の呉屋勝治さんは「もし、米国の独立記念日に自衛隊機が基地周辺で騒音を立てたら気分はいいのだろうか。この日だけは配慮してほしかった」と悔しそうに語った。
 中城村の担当者によると卒業式に向けて、沖縄防衛局に式典中の配慮を申し入れた。また、県教育委員会によると毎年、各学校の入学式や卒業式などの日程をとりまとめ、沖縄防衛局を通して、米側に式典中の飛行を自粛するよう申し入れている。今後、米軍基地を抱える北谷町や嘉手納町などの卒業式が予定されている。 (名嘉一心)