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大人が子を守る決意 東山在・竹沢さん(36) 家族10人で参加


大人が子を守る決意 東山在・竹沢さん(36) 家族10人で参加 子どもや両親など家族10人で市民集会に参加した、石川東山の竹沢綾乃さん(後列右端)=20日、うるま市石川の石川会館
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 【うるま】うるま市石川東山に住む竹沢綾乃さん(36)は、3人の子どもと両親、めいっ子やおいっ子の3世代、計10人で市民集会に参加した。「政府は子どもたちに説明できないようなことを進めている」と陸自訓練場の整備計画に反対する。「子どもたちには安心して、不安なく暮らしてほしい」。幼子を抱きしめ力強く語った。
 宜野湾市普天間で生まれ、小さい頃はヘリの音を聞くたびに「戦争が始まるのかな」とドキドキして過ごした。米軍普天間飛行場の返還を求め、手をつないで基地周辺を囲む“人間の鎖”には、家族で参加した。
 幼稚園の頃、東山の旭区に引っ越し、宮森小に通った。同小には1959年に米軍ジェット機が墜落した。大学は、2004年に米軍ヘリ墜落事故が起きた沖縄国際大を卒業した。「人生の多くのステージで平和について考えてきた」と振り返る。
 政府の訓練場計画を知り、「ママは訓練場が来たら嫌だけど、どう思う?」と子どもたちに問いかけた。長女の彩花さん(9)は、整備予定地に近い公園や県立石川青少年の家で遊ぶ。「嫌だ。ホタルが見られなくなるかもしれない」。家族で市民集会に参加することにした。
 竹沢さんは政府は子どもたちが悲しむことをしていると捉えている。「市民を守るなら堂々と説明してほしい」と話す。「大人が子どもたちを守って、安心した環境をつくるからね」と、子どもたちを前に誓った。 (石井恵理菜)