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「事実受け止めて」 遺族ら、再発防止求める


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 コザ高生徒の自死を巡る第三者再調査委員会の報告書を受け、生徒の両親は22日、弁護士を通じてコメントを発表した。時間をかけた再調査に理解を示し、「報告書を一つの区切りとして、今後二度と同じような事件を繰り返さないよう、コザ高には事実をしっかり受け止めてほしい」などとし、再発防止を強く求めた。
 当初の詳細調査報告書の内容などが遺族らにとって納得できるものではなく、改めて実施された再調査の報告書。亡くなった生徒一人の命と向き合った内容で、両親は「頑張り屋で心優しい、思いやりのある息子と過ごした風景が報告書の背景から感じられ、楽しかった思い出と共に、現実のつらさがこみあげてくる」と記した。
 最愛の息子との突然の別れから3年がたち、存命だったら「車の免許も取って、今年の1月には成人式で友人らと記念撮影におさまるはずでした」とつづった。しかしそれらはかなわず、遺族にとって「『周りの当たり前が一生、来ないんだ』という現実を突きつけられた」という。 (金良孝矢)