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食品各社、無関係を強調 紅こうじ問題で風評懸念


食品各社、無関係を強調 紅こうじ問題で風評懸念 小林製薬製「紅こうじ」と無関係を公表した主な企業
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 小林製薬が製造した「紅こうじ」原料を使った食品で自主回収の動きが広がる中、食品各社が小林製薬と無関係であることを強調する例が続出している。風味付けや着色で紅こうじを使う食品は多様で、風評悪化による販売減速が懸念されるためだ。紅こうじそのものに健康被害のリスクはないとされ、食品の安全性に対する不安の高まりを浮き彫りにしている。
 日清食品ホールディングスは3月28日、ホームページ上に「弊社グループ各社が製造・販売する製品には、小林製薬の紅こうじ原料は一切使用しておりません」とするお知らせを公表した。即席麺を主力とする日清食品や、スナック菓子の湖池屋など、グループが手がける幅広い製品への不安払拭が狙いだ。
 江崎グリコの相談窓口には25日以降「小林製薬の紅こうじを使用していないか」といった問い合わせが多数寄せられた。菓子など26品目に食品添加物「ベニコウジ色素」を使っているが、問題となった紅こうじ原料とは無関係という。担当者は「通常通り販売していることを丁寧に説明し、懸念点を取り除きたい」と話した。
 小林製薬は今回、自社で製造した紅こうじ成分を含むサプリメントで腎疾患との関連が疑われると発表した。ファンケルも原料に紅こうじ粉末を使用するサプリ「コレステサポート」を販売するが、サイト上で小林製薬の原料を一切使用していないと公表した。
 影響はペットフードにも広がった。いなば食品(静岡市)は、看板商品の「ちゅ~る」に紅こうじ由来の色素を使用する。「小林製薬が供給している関連原料と一切の関係はない」と報告した。