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ハンセン病問題 「若者が伝えて」 札幌集会、高齢化懸念


ハンセン病問題 「若者が伝えて」 札幌集会、高齢化懸念 札幌市で「ハンセン病市民学会」が開いた交流集会=11日午後
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 ハンセン病問題に取り組む市民団体「ハンセン病市民学会」(大阪市)が11日、札幌市で交流集会を開き、元患者や家族が受けた偏見や差別の実態が報告された。関係者は全国の療養所で高齢化が進み、当事者が減っていく現状に懸念を示し「若い人たちが伝えて」と訴えた。
 元患者や医療関係者ら約430人が参加。集会では北海道出身の元患者らの証言映像が映された。遺族女性の1人は「学校では席を離され、いつも隅にいた」と自身の体験を振り返った。
 全国ハンセン病療養所入所者協議会の屋猛司会長は、全国の国立療養所では、入所者の平均年齢が5月時点で88・5歳となったと説明。青森市の「松丘保養園」の佐藤勝自治会長は「将来に行き詰まっている。若い人たちに存在を知り、伝えてもらいたい」と訴えた。
 交流集会は2005年から開かれていて、今回で18回目。