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禁煙サポートで36%卒煙 協会けんぽ 職場の健康後押し


禁煙サポートで36%卒煙 協会けんぽ 職場の健康後押し 禁煙サポート事業の成果を説明する山代覚沖縄大学学長(中央)ら=6日、県庁記者クラブ
この記事を書いた人 Avatar photo 宮沢 之祐

 全国健康保険協会沖縄支部などは6日、「事業所で取り組む禁煙サポート事業」の参加者で1カ月後も禁煙を続けている「卒煙率」が36%となる成果を上げたことを、県庁での会見で発表した。職場での応援があるため禁煙を続けやすく、無関心層への啓発にもつながったという。

 事業は、同協会と県薬剤師会、県保健医療福祉事業団が連携し、昨年度初めて実施した。働き盛り世代の健康づくりに取り組む「うちなー健康経営宣言」をしている事業所が対象。8週間のプログラムで、そのうち2週間分の禁煙パッチを無償提供する。提携した薬局で薬剤師が助言した。

 参加した18社の69人のうち25人が卒煙できた。年代別では20代が6人全員、30代が19人のうち約半数の9人が卒煙。若い世代は喫煙の習慣が浅い分、禁煙しやすいことをうかがわせた。

 参加者には、上司の勧めで参加し禁煙の意欲が高いわけではない人もいたという。事業を支援し、県禁煙協議会会長でもある山代寛沖縄大学長は、卒煙率36%について「希望を持てる結果。事業所が取り組めば、みんなで禁煙を支え合う機運ができる」と評価した。

 宴会は屋内禁煙を厳守する飲食店で開いたり、同僚に禁煙パッチを見せて禁煙仲間を増やしたり、職場の工夫も会見で紹介された。

 (宮沢之祐)