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岩手で大雨48時間400ミリ 台風5号 東北横断、14日まで影響か


岩手で大雨48時間400ミリ 台風5号 東北横断、14日まで影響か 台風5号の影響で小本川が増水し、水に漬かった工事用車両=12日午後2時56分、岩手県岩泉町
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 台風5号は12日午前8時半ごろ、岩手県大船渡市付近に上陸、東北を横断して午後8時までに日本海に抜けた。岩手県で48時間に400ミリ超の記録的な雨量となった。河川氾濫や土砂災害の危険性が高まり、一部の自治体が避難指示を出した他、住宅への浸水もあった。13日には日本海で熱帯低気圧に変わる見通しだが、北海道と東北を中心に激しい雨が降るなど、14日まで影響が続く恐れがある。
 東北の太平洋側に直接上陸した台風は統計がある1951年以降3例目。今年、日本列島に初めて上陸した台風となった。
 気象庁によると、東北では10日ごろから太平洋側を中心に雨が降り始め、岩手県で総雨量が各地で200ミリを超えた。久慈市山根町下戸鎖で400ミリ超となり、平年の8月の1カ月分の2倍を上回った。市は河川氾濫の危険があるとして流域に緊急安全確保を出した。48時間雨量で地点ごとの観測史上最大を更新した所もあった。
 県によると、宮古市田鎖地区で住宅が床上浸水し、岩泉町などでは4棟が床下浸水した。人的被害の報告はない。秋田新幹線の一部が12日午後から、秋田―盛岡間の上下線で運休となった。
 13日の予想最大風速(最大瞬間風速)は東北18メートル(25メートル)、北海道15メートル(23メートル)。波の高さは北海道、東北とも3メートルでうねりを伴う。