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郵便物の遅れ、病院予約の変更…RAC連日欠航、暮らしにも影響 沖縄本島ー各離島間


郵便物の遅れ、病院予約の変更…RAC連日欠航、暮らしにも影響 沖縄本島ー各離島間 那覇空港内のRAC欠航・振替手続きカウンターに並ぶ人々=24日午後1時半、那覇空港
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 沖縄本島と各離島の間を結ぶ琉球エアーコミューター(RAC)が23日に続き24日も欠航となった。郵便物の滞留や病院の受診予約の変更など住民の暮らしにも影響が出た。

 多良間村に住む女性(50)によると、今週末は島外でのイベント参加予定者が多いためか、23日と24日の多良間村から宮古空港行きの便はほぼ満席だったという。女性は「中学生は全宮古中学校駅伝競走があり、県大会がかかっている。26、27日に首里城で開かれる芸能祭に出演する人、結婚式参加のため移動する人もいた」と話す。

 フィリピン付近にある台風の影響でフェリーも欠航となり、24日時点で島外への移動手段がほぼない状態だ。女性は「(RACの)臨時便でも運航しない限り全員は移動できないと思う」と不安げな口調で語った。

 与那国町の民宿てぃだんによると、23日からキャンセルが相次ぎ、25日以降も含めると15件ほどのキャンセルになっているという。滞在者は帰省できず延泊しているが、風雨のため外出できず疲れた様子だという。てぃだんの従業員は「忙しい週で満室だったのだが」と声を落とし、経営への打撃を嘆いた。

 南・北大東島では、個人や業者あての農産物や食料品の配送に遅れが生じている。南大東郵便局の職員は「台風時期は予測がつくが、今回は予想のつかないことだったので、対応が大変だ」と話す。北大東郵便局の職員は「機材不良なので仕方ない」と述べた。

 北大東村在住の60代の女性は、沖縄本島での病院の受診予約を一週間ほどずらした。女性は「大至急の症状ではないから良かったが」と不安を口にした。

 24日午後1時半、那覇空港内の日本航空RAC欠航・振り替え手続きカウンターには15人ほどが並んでいた。大阪府の増村早紀さん(28)は、欠航を受けて与論島行きをキャンセルした。「仕方がないので沖縄本島内を旅行する」と話した。カウンター前で順番待ちをしていた北大東島在住の30代男性は、この日は戻る予定がかなわなかった。「明日の便が取れるといいが、まだ分からない。受け付けの待ち時間も長くて疲れる」と疲弊している様子だった。

(友寄開、照屋大哲、田中芳、玉城凪姫)