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「お客さんが帰れない」RAC全便欠航 離島住民の生活に影響 観光業者らも不安 沖縄


「お客さんが帰れない」RAC全便欠航 離島住民の生活に影響 観光業者らも不安 沖縄
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 沖縄本島と各離島の間を細かく結ぶ琉球エアーコミューター(RAC)の路線は、離島住民にとってはなくてはならない生活路線だ。不具合で全便欠航したことで住民の生活に影響が出た。全便再開の見通しは立っておらず、観光業者らも不安を口にした。 

 機体の不具合はタイヤのホイールを留めるボルトの緩み。1機で見つかり、他の3機でもそれぞれボルト数本が緩む不具合が確認され、整備と安全確認が必要と判断された。その結果、23日は全便運休し、利用客の多い本島と久米島間で臨時便が出ることになった。

 臨時便に搭乗した松原伸一さん(55)=久米島町=は、最終便に搭乗する予定だったが、臨時便に搭乗するために仕事を早退した。「機材トラブルが飛ぶ前に分かって良かったのでは。臨時便も出たので良かった」と話した。

 午後6時ごろ羽田から那覇に到着した橋一彦さん(65)=宮崎県=と知子さん(64)=東京都=は、そのまま久米島便に乗り継ぎ、旅行する予定だったが欠航となった。知子さんは「今日は那覇で飲むことにする。久米島にはまた次回行きたい」と話した。

 北大東島でレンタカー業を営む60代の男性は、車両のキャンセルや延長の手続きなどに追われた。同島では臨時便も出ず「きょうの昼前に帰る予定だったお客さんが帰れなくなり延長していた。明日の飛行機に乗れるかどうかもまだはっきりしない。『明日帰れるのかな』と(心配そうに)話していた」と振り返った。 

(玉城凪姫、田中芳)