山田親幸さん死去 視覚障がい者福祉に尽力 89歳


山田親幸さん死去 視覚障がい者福祉に尽力 89歳  山田 親幸さん
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 視覚障がい者の社会参画や沖縄戦体験を語り継ぐ活動に尽力した県視覚障害者福祉協会前会長の山田親幸(やまだ・しんこう)さんが2日午前2時、老衰のため西原町内の自宅で死去した。89歳。名護市出身。自宅は西原町翁長。告別式は7日午後0時から0時半、浦添市前田2の15の1、サンレーグランドホール中央紫雲閣(3階・はごろもの間)で。喪主は妻時子(ときこ)さん。

 生まれつき強度の弱視で18歳で完全に失明。59年に琉球政府立沖縄盲ろう学園の職業・生活指導員として就職。66年に東京教育大学教育学部を卒業し、沖縄盲学校に就職した。95年に定年退職し、2002年から18年まで県視覚障害者福祉協会長を務めた。会長在任中の08年には、沖縄視覚障害者福祉センター(那覇市松尾)の新館設立に尽力した。全盲で初となる普通高校へ点字受験し、1998年に入学した宮城かし子さんを応援する「高校点字受験を実現する会=かし子の会」の代表世話人を務めた。沖縄戦体験者として、視覚障がい者の戦争体験を語り継ぐ活動もしていた。