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米軍機巡回配備1年 騒音被害激化に憤り 周辺3首長 地元配慮強く要望 沖縄・嘉手納基地


米軍機巡回配備1年 騒音被害激化に憤り 周辺3首長 地元配慮強く要望 沖縄・嘉手納基地 米軍嘉手納基地(資料写真)
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 【中部】米軍嘉手納基地で巡回配備が始まって1年が経過したことについて、同基地が所在する沖縄市、嘉手納町、北谷町の3首長は一貫して、騒音被害が各地で激化していると憤る。騒音軽減を求め、地元に配慮した運用を強く要望している。

 沖縄市の桑江朝千夫市長は「今まで苦情件数の少なかった地域から苦情が増加し、100デシベルを超える騒音も増えている」と現状を説明する。「市民の安心安全のため、国や米軍に対し場周経路の順守や高い高度で飛行するなど対策の要請を行っている」と述べた。

 嘉手納町の當山宏町長も、90デシベル以上の高レベルの騒音が町内で激増していると指摘する。「町民へ耐えがたい被害を与え続けている。先の見えない状況に町民は大きな不安を抱く生活を余儀なくされている」と憤りを募らせた。

 北谷町の渡久地政志町長は「いわゆる外来機が来ることで、町内広域で被害が広がっている」と説明する。「美浜でも子どもたちが耳をふさぐ姿を見る。住宅地や観光地上空では飛行を避けてほしい」と語気を強めた。  (石井恵理菜、福田修平)