【動画あり】玉城デニー知事、台湾訪問へ 経済・文化交流で23日から


【動画あり】玉城デニー知事、台湾訪問へ 経済・文化交流で23日から 台湾訪問を発表する玉城デニー知事=10日午前、県庁
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 沖縄県の玉城デニー知事は10日午前の定例記者会見で、23日から25日にかけて台湾を訪問すると発表した。知事の台湾訪問は4年半ぶり。県が注力する地域外交の一環で、日本台湾交流協会や中琉文化経済協会、台湾琉球協会、在台湾沖縄県人会などへの訪問を予定している。


 政府、行政の関係者との面会は予定していないという。玉城知事は「コロナ禍によって停滞を余儀なくされた経済や文化など各分野の交流を再び活発化するために、意見交換などを通じて相互理解を深めて沖縄と台湾の互恵的な関係構築に取り組んでいきたい」と話した。

 23日に那覇市の奥武山公園で予定されている県民大集会への参加について「幅広い県民に呼び掛ける平和集会と捉えているので、できれば出席したい」と前向きな姿勢を示した。

 名護市辺野古の新基地建設問題を巡り、政府が埋立承認申請前の2007年時点で軟弱地盤の存在や追加のボーリング調査の必要性を認識していたとされる報道について、沖縄防衛局に07年の調査報告書の提供を求めていると明らかにし「報告書の記載を確認した上で、沖縄県としてどのような対応が取れるか検討していきたい」と話した。

 松野博一官房長官が、13年の埋立承認願書に軟弱地盤の地層の存在を記載しているなどとして問題ないという認識を示していることに対し「軟弱な粘性の土層を示す記載は今のところ確認できていない。沖縄県に対して十分に情報提供されていなかった可能性がある」と指摘した。

 在沖米軍の幹部が、報道各社へのワークショップの際に軟弱地盤への懸念などを示したことについて「県は、完了までに約12年を要する辺野古への移設は普天間の1日も早い危険性の除去にはつながらないと重ねて指摘してきた。在沖米軍幹部の発言が県が主張してきたことと近似していて注目するべきと考えている」と話し、政府に対しては工事を中止した上で県との対話に応じるべきだという考えを重ねて示した。